前回はいろいろな事情があって「毒親」の元から離れられない人向けの内容でした。
少しでも楽になれるよう、後にちゃんと絶縁ができるようにと、ヤル気さえあればすぐにでも出来る内容だったと思います。
問題は「ヤル気」なのですが・・・
さて、今回は毒親との関係を「スッパリ切れる人向け」の内容となります。
ようするに「絶縁」です。
避難や逃避といった対応では生温いのが毒親という存在です。
(せっかく自分好みに作り上げた玩具をそう簡単に手放せるほど、大人ではありませんからね!)
ですので、できれば二度と関わらないくらいの覚悟もって、完璧な「絶縁」を目指しましょう。
毒親と絶縁するためには
NOを突きつける!
実際の所、「もう無理だ!一人で生活しよう!」と思ってはみたものの、どうにも踏ん切りががつかない・・・といった方は多いのです。
毒親をこれ以上にないくらい恨んで憎んでいるのに離れられないのは「共依存」だからかもしれません。
毒親にとって子供はたいへん「良いモノ」なので、手放さないように色々な手を尽くします。
躾や教育の名を借りたマインドコントロールで、幼いころから離れられないようにしていくわけですね。
子供は生きていくために「親」を頼るしかありません、小さく世界が狭い頃は他の親と比べることもできませんから、自身の親の異常性に気付くこともなかったでしょうし、狂気じみた支配を不自然と考えることもできなかったでしょう。
毒親により支配され指図されることや、押さえつけられ縛り付けられながら生きてきたわけです、ようするに「適応してきた」んですよね。
どんなに歪で醜悪な形であろうとも、「生きるために最適化を図った末の現在」ではあるのですから、それを変えることに対して、心や体のどこかが拒絶反応を示すことも当然と言えます。
しかし、どれだけ難しく感じられるとしても、いつかは共依存から抜け出し、真に自由な自分の人生を取り戻さなくてはいけません。
前置きが長くなってしまいましたが、自立のためにはしっかりとした自分を確立し、意に沿わない場合はハッキリとNOを伝えることです。
いつまでも、言う事を聞いてばかりいる自分ではないと、毒親に意思表示をしてください。
子供の反発は毒親の最も嫌う事ですので、もちろん怒ったり悲しんだりすることでしょう。
耳を塞ぎたくなるような暴言がでるかもしれませんし、ヒステリックに泣き喚くかもしれませんが、それに負けてはいけません。
感情に感情をぶつけてもいいですし、冷徹に突き放しても良いでしょう。自分の意思をもって徹底的に争ってください!
毒親のタイプによっては暴力を受けることも有るかもしれませんが、危険を感じたら躊躇なくすぐに警察を呼ぶことです。
日頃から手の早い毒親なら、前もって相談しておくことも必要かもしれません。法的な解決も辞さないという強い意思と、それを示すことは予防にもなります。
強くハッキリとした意思を伝えることは、絶縁への第一歩といえます。
情報は漏らさない!
絶縁して本当の意味で自分を取り戻すのなら、毒親と二度と関わらない方が良いでしょう。
ということは、当たり前ですが新しい住所や電話番号などを教えてはいけません。
できれば、兄弟や親戚にも教えない方がよいでしょう(緊急の連絡といった場合に、漏れる可能性が高くなります)
友人や知人にも、よく考え選別したうえで教えるようにしてください。
毒親は死ぬほど嫌いだけど、兄弟や親戚は嫌いじゃないなんて場合、お祝い事や訃報なんかは顔を出したいと思うかもしれません。
また、憎い毒親も年を取ったりしてお亡くなりになってしまえば、葬儀にくらい出てもいいか・・・なんて考えるかもしれませんね。
完全に絶縁してしまえば、冠婚葬祭の連絡なども勿論来ませんので、そういうものに全く関われなくなってしまいます。
できるならば、そういう覚悟をもって絶縁した方が良いでしょう。
なるべく血縁との関係を断ち、できるだけ遠くへ移り住むことです。
うっかりバレてしまった場合、毒親は貴方にさらなる悲劇をもたらすかもしれません。
親戚や権力を利用する!
家を出て遠くに逃げても、簡単には諦めないのが毒親です。
どうにも一人では対処しきれない場合には、親戚の力を借りることをおススメします。
父親方、母親方どちらでもかまいませんが、中に常識的で威厳のある人はいませんか?
頼りがいがあり、発言力をもつ一般的な思考の親戚、そんな人に相談して対処してもらう事で一人より楽に事が進むかもしれません。
祖父母や叔父、叔母など頼れる親戚が何人かいると信じたいものですが、中には全く心当たりがないという人もいるでしょう。
そういう場合は道具に頼るというのも一つの手です。
現在は携帯やスマホなどで簡単に録音や録画ができます、中古の安いモノなどを探せば大した金額をかけなくても何台か集められるはずです。
それらを使って、毒親の行動を記録していきましょう、暴言や暴力などの記録は第三者への相談などで役に立ちますし、社会的な立場を気にする毒親なら十分に交渉の材料となり得ます。
これ以上、毒親と関わりたくないという人の場合は、絶縁のためにも有効です。
自分で幸せをつかむ!
毒親とスッパリ縁を切るためには、勇気や覚悟といった強い意志力が必要です。
毒親との絶縁は、その周りの人たちとの関係断絶も意味していますので、故郷には二度と戻れず、冠婚葬祭にも呼ばれることはないかもしれません。
なにか困ったことがあっても、誰も助けてくれないかも・・・事故にあったら?病気になったら?事件に巻き込まれたりは?
そういう不安を払拭するにはどうすれば良いでしょうか?
答えは「自分自身の力で幸せになる」ことです!
なにが幸せかなんて決まりはありません、結婚でも良いでしょうし、子育てでも良いでしょう、仕事での成功かもしれませんし、多くの友人に囲まれることかもしれません。
山頂で見る朝日に幸せを感じる人もいるでしょうし、快晴の散歩途中でみつけた野花にソレを見るかもしれません、土砂降りの雨の中逃げ込んだ自販機コーナーで飲む甘い缶コーヒーはどうでしょうか。
小さなものの積み重ねでも、一発ドカンといくのでも、どちらでもいいでしょう。
貴方が幸せだと思えばそれで構いません。
あなたが幸せかどうかを、他の誰かに決めてもらう必要はないのです。
もちろん幸せを分かち合うことはできるでしょう、しかし貴方の幸せは貴方だけのモノです。
貴方の幸せはアナタが決めれば良いのです。
貴方が自分自身の力で幸せになれたと感じた時、きっとあなたは自信を持てるでしょう。
その時には、きっとあなたの周りに味方がいるはずです、きっと助けてくれる人がいるはずです、きっと孤独ではないはずです。
覚悟を決めて幸せになって下さい、そして自信をもって毒親と決別するのです。